吾妻線水没地帯を見に行く。
さて、大前を13:44に発車した536Mで、この次の目的地、水没予定区間を見に行きます。皆さんご承知のように、この地帯は、先の政権交代で、工事差し止めになったり再開になったりと、いまだにもめている「八ッ場ダム(ヤンバダム)」の建設予定地です。その為、岩島から、長野原・草津口間12km程の区間が、湖底に沈むことになります。それを見るべく、まずは、線路の移設区間の始まり、岩島に参ります。 岩島の先から、現在の吾妻線の、吾妻川対岸に移設されます。車窓から見ると、すでに線路が敷設されています。駅を降りて、川原湯温泉方面に戻りますと、コンクリート製の橋梁があり、国道をまたいで対岸の山肌に向かっています。
東北新幹線の新青森辺りにあるような橋梁です。下まで行くと山に向かってカーブを描いています。
まだ、架線は張ってありませんが、工事はかなり進んでいるようで、1~2年うちには切り替えになりそうですね。
もう少し国道を上ってみます。 現在の線路。この先が岩島の駅になります。アップにするとわかるかもしれませんが、ちょうど新線が合流するあたりから、左にカーブするので、完成後は、逆に右カーブする形で新線につながります。手前の踏切はすでに付け替えられた、国道145号線です。
これから、水没する区間に向かいます。この区間にはJR線内で最も短いトンネルとして有名な「樽沢トンネル」がありますが、ここから4km近く歩かねばなりません。止めたかったのですが、意欲を燃やすコン☆テツの前にはどうすることもできません。因みに万座・鹿沢口から大前まで3km強すでに歩いています。 意欲的に歩くコン☆テツ。みるみる遅れる私。追いつこうにも速度がありません。歳には勝てない。箱根駅伝で引き離される選手の気持ちが良くわかります。
途中、撮るべき電車は、頭上を通過(泣) 岩島で電車を降りてから、1時間強かかってやっと目的の樽沢トンネルに到着した時には、トンネル部分は、日が陰ってしまいました。
国道脇のガードレールに看板がありました。
せっかくここまで来たので、電車を2本撮ろうと思います。まず、上り普通538M。
続いて、「草津4号」3004Mを撮りました。
手前の電線が邪魔で、いい写真が撮れません。とにかく記録にはなるでしょう。また、線路が切り替わらないうちに来られれば、いいのですが。
ここで、あまりゆっくりしていると、帰りの時間が遅くなってしまうので、駅を目指しますが、岩島に戻るより、川原湯温泉に行った方が近いので、そちらに行きましょう。距離にして2km位のようです。
実はこの区間は、景勝地「吾妻渓谷」になっていて、遊歩道があります。(ただし今は冬季閉鎖中ですが) 国道から見ると、このように深い峡谷になっています。紅葉の時期は、いい景色が見られるようで、何年か後には、湖底に沈んでしまうのが残念です。
川原湯温泉に向かって歩いていると、ダム完成後の推移などが書かれた看板がありました。 これを見ると、この辺りは、ほとんど湖底近くになってしまうのが分かりますね。
このために、地元の多くの人が、翻弄されていると思うと、複雑な思いがします。
さて、川原湯温泉発16:14の540Mに乗らなければならないのですが、この看板のところですでに16:06です。距離としては、まだ1km位有りそうです。間に合いません。諦めて、ここで540Mを撮ります。 とにかく、川原湯温泉まで辿り着きました。
すでに16:30になっています。山間の日暮れは早く、すでに薄暗くなってきました。この駅も、湖底に沈んでしまうので、考えようによっては、乗り遅れてよかったかもしれません。
構内に入りましょう。次の電車は、17:37ですから充分時間があります。跨線橋から見た駅構内。
下りホームから、長野原方面を見ます。
後方に見えるのは、国道の橋です。ダムが完成すると、水位が130m位になるらしいので、この橋の高さ一杯に、水が貯まるのです。
駅の中も撮っておきましょう。 待つこと1時間。下りの交換電車が来たので、上りホームに行きましょう。
すっかり夜のとばりが降りてしまいました。帰りは、高崎まで107系の4連。ロングシートでした。 高崎に着いた。107系。到着寸前構内の架線トラブルで、5分ほど足止めされました。この電車。高崎から大前に行って高崎に戻り、折り返し小山行きになるという、相当過酷な運用のようですね。だいぶ傷みも来ているようです。
今回、吾妻線の秘境駅と水没予定区間を探訪してきました。ネックになるのが、電車の本数が少ない。乗り歩きの一面もありましたが写真を撮るのには、車で行った方が良かったのかもしれません。とにかく、吾妻線全線走破もできましたので、目的達成としましょう。
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